【つまんない話だし、何時も以上に長文だよ】

他所で日本の国を良くするためと言う議論の中で、老人医療について「老衰で弱って死を待ってる人に延命措置を施して長生きさせるのは無駄だ」という話を書いたら、まぁ予想通りのステレオタイプが現れるんですよね。

「ジジイは死ねってか?」とか「誰でも長生きしたいだろう!」とかね。

オレはオレの若い頃に母親を癌で亡くしている。
来年オレは、丁度お袋が亡くなった年齢に成るわけだが…まぁ、死ぬには若いよなと思う。
でも、お袋は治療もむなしく死んでしまった。

しかし、お袋は最後の3ヶ月は完全に悟ってたと思うんだよ。

それが老衰であれ、病気であれ、その人の天寿であるとするならば、そこには死出の旅に対する諦めのような悟りのようなものが生まれるんじゃないか?と推測している。
なぜなら、お袋が亡くなった後、遺品整理をしていると「ぇ?こんな事まで用意してたの?」と思うほど、母は自分であらゆる整理を済ませていた。
押し入れの奥にしまってあった古いアルバムを引っ張り出してみると、そこには既に写真など無く、全て宛名の書いた紙袋に分けられていた。
オレやオレの兄弟達、親戚縁者の名前が書いた紙袋がアルバムと一緒に出てきて夫々が夫々に欲しがるであろう写真が分けられていた。
何時の間にそんな事をしたのか知らないが、とにかく考えうる全ての準備が既に終わっていたんですよね。

癌で死ぬ事になってしまったお袋は老衰じゃないし、老人でもなかったから、そりゃ治療をしよう!って方向性で医者もオレも含めてとにかく治療する事に専念したが、数カ月後、もう手の施しようが無いとなった時に、一時退院という形で、治療が終わってしまった。
医者いわく、後は死ぬのを待つしかないと言うのだ。
その時点で余命3ヶ月。
「そりゃねーだろ!?」と思ったが、医者がお手上げしてるのに、オレに何が出来るわけでもない。
それじゃせめて苦しまずに楽に逝ってもらいたいと思うしか無い。
オレは意識不明に成った母親を延命措置で植物人間状態で生かしておこうとは思わなかったんですよね。
最も、そんな財力もなかったので、お袋には素直に天寿を全うしてもらいました。
不幸ではあったが、癌になるのもお袋の運命だったのだろうと思うしか無かったわけです。

まぁ、他にも、この年令ですから、友人や親戚縁者を何人も看取ってますので、我ながら人の生き死にについてはそこそこの見識があると思います。
そういった事を踏まえて、昨今の病院事情を見てみると、先ず、どこの病院でも入院患者の7〜8割は老人。
その半数は、数カ月後にはお亡くなりになってるだろう方々なんですよ。
しかし、日本は平均寿命が80歳の世界でも有数の長寿大国なんです。
因みに、ヨーロッパの国ではこんなに長生きしません。
これはどういう意味か?

老人に対する延命治療が一般化してるからです。

これは間違いない。
でその延命の現場を見るに、「これ必要なのか?」としか思わないんですよ。
オレのお袋は若くして死んでます。それでもその人生は沢山の出来事があったろうし、オレも生んでもらったし、他にもウチのお袋の世話になった人も沢山いるようで、一介の主婦の葬儀の参列者が400名近いとかあんまり聞かない話です。
でもね、延命なんかしませんでした。

それを70歳にも80歳にもなって、老衰で死のうとしている老人に延命措置を施すことの意味を問いたいんですよね。
残される側からすると、いつまでも元気で生きてて欲しいのは判ります。
でもそうすることで、次の世代が苦労する事を考えると、もう少し謙虚でも良いんじゃねーかと思うんですよね。

別に元気なジジイに死ねって居てるわけでも、病気なのに放置して殺せと言ってる訳でもない。

「老化」は「病気」じゃない!だから「治療」なんか出来ないんだ!

ってことをもっとちゃんと認識すべきだろ?と思うんですよ。
「絶対に治らない老化を治療する」という馬鹿げた無駄な行為を止めるだけで、お金も時間も無駄にしないで済むんですよ。
延命が福祉だと思ってるなら大間違いだし、死にゆく人の尊厳すらも踏みにじる行為だと思うんですよね。

だれが、意識不明で口開けたまま、目は中を泳ぎ、手足に力は入らず、飯も食えず、体の穴という穴からチューブを出して、糞尿垂れ流しで生きていたいと思いますか?
それを強制するのは生きてる人間のエゴでしか無いって事を感じたほうが良い。

ウチの婆さんは90歳超えて生きてました。
死ぬ前の日まで意識もハッキリしてて、わりとピンピンしてたと思うのですが、それでも遺書が残ってました。
死ぬ2周間前位に、「こんな真っ白できれいな病院で死なせてもらえるのはありがたい感謝します。」見たいな事が書いてあった。
死ぬ人は、病気であれ老衰であれ、死ぬ前に自分で分かるだろうし、覚悟もできてるんだと思うんですよ。
だから無理に延命する必要はないと思うんですよ。

世間話

Posted by KIYA-HEN