【ギター教室こぼれ話その4】

最近、40〜50代の人が「きやへんギター教室」に来てくれている。
世代的に、課題曲はあの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」。
オレ自身、ギターを始めた頃、最初に覚えたハードロックの曲であり、またハードロックギターの基本的なテクニックが全て入っている、練習曲として完璧な曲だ。
オレはこの題材が大好きで、初心者とか初めてギターに触って、「とりあえずそれっぽいの弾きたい。」って人にはお勧めしている。
でもこれ突き詰めてコピーすると、イントロのあの有名なリフすらちゃんと弾けない。
弾けてない。
イントロから完璧にあの雰囲気で弾けてる人って正直、日本人ではどんなトッププレイヤーでも見たことがない。
何が違うかって、グルーヴが全く違うんだよな。
結論から言うと、多分あのグルーヴは日本人には出せないんだろうって思う。
どんな上手い日本人が弾いても、あのリフだけはのっぺりして躍動感を感じない。
でも、本家リッチーブラックモアが弾くあのリフは躍動感に満ちていて、あのリフを聴いただけで、モクモクの煙を思い浮かべるほどに成る。
まぁ最もバックのメンバーのグルーヴの問題も有るので、ギタリストばかりを攻める訳にも行かないのだが、その分差っ引いてもなぁ〜見たいな感じである。
それでも、基礎テクニックを習得するには持って来いの曲であることには間違いないので、グルーヴがどうしたとか細かい話は置いといて、この曲を弾いてもらうわけだ。
大きく分けて、リフ、歌バックのバッキング、ギターソロの3要素に成る。
ロックの基本形とも言える3要素だ。
リフについては前述した通り、フレーズ自体は簡単だが、雰囲気を出すのが異常に難しい。
なので、初心者向けにはリフのメロディーが追いかけられりゃOKって事にしてる。
バッキングは4分音符のみと言う、本当に初心者ようにはピッタリ。
変なシンコペーションも無しで、只々同じパターンを繰り返してる。
ギターソロは、ベンド(チョーキング)、ビブラート、ハンマリング・オン、プリング・オフと言うロックギターの基本テクニック4要素。
更にはマイナースケールを使用した速弾きや、トレモロ・アームまで使う。
しかし、アクセントは一定の場所で、4つ数えながら弾いて丁度よい感じだし、音符をスタッカートさせたり、ビブラートで伸ばしたりと、さらに細かいニュアンスの出し方の勉強にも成るという。
この曲の練習は、中2だったオレには楽しくてしょうがなかったが、40を超えてからの手習いでこの曲をちゃんと弾こうとすると、結構手こずる。
まして初心者ですから、ピッキングもままならない。
でも、基礎練習すっ飛ばしていきなり何か弾きたい人には、これしかないかな?と。
実は、もっと簡単な、例えばギターソロが短い(もしくは無い)曲とかも有るんで、ソッチのほうがスグに仕上がるけど、達成感が無いのと、他の曲に応用が効かない場合が殆どで、イマイチだと思ってる。
ある程度の難易度が有るからこその達成感だと思うので、正直難しいとは思うけど、この曲を題材にすることが多いんですわ。
で、初心者の人にありがちなのが、無駄に力が入ってしまって、ピッキングもフィガリングもままならないってやつ。
これは全身の力を抜いて、リラックスした状態で練習するしか無いんですよね。
でも、弦を弾きに行っちゃイケない。
押さえに行っちゃイケないんです。
この辺のニュアンスは言葉にすると難しいんだけどね。
成れるまでは、どうしても弾きに行っちゃうから、あんまりそこに固執しない形が望ましいんだけどね。
これが中々出来ないんだよね〜。
まぁ、仕方がないけど。
で、若い人なら感覚でスグに掴めるんだけど、流石に40代50代になってくると、ある程度予備知識というか、学生時代に少し演ってたレベルじゃないと、この感覚はいきなりは掴めない。
だから、空ピッキングでストロークするところから始めなきゃならないんだよね。
人によってはこれすらも大変だけど、まぁ訓練すりゃそのうち出来る。
台所でトントントンとリズミカルにキャベツの千切りとかした事の有る人ならわかると思うけど、千切りしながら家族と話したりすると思うんですよ。
その時、千切りしてる手が止まってるのか、動いてるのか…。
ウチのお袋なんかもそうだったけど、殆どの人は手が動いたまま会話なり何なりしてると思うんですよ。
その時の感覚って、力んでザクザクとは切ってないと思うんですよ。
意識的に力を入れてるんじゃなくて、むしろ力抜いて切ってると思うんですよね。
つまり「千切りしよう!」って力が入ると綺麗に切れないし、最悪包丁のコントロールを失って手を切ってしまう。
あの数ミリ単位で切り刻む手法は、包丁を持つ腕の力が抜けてるからこそコントロールできてると思うんですよ。
そう言うリラックスした状態で、トントントンとやってると思うんですよね。
その感覚をギターで発揮すれば、上達は早いと思うんですよね。
まぁ、難しいことには違いないですけどね。