北国ギター!ワークショップ(7)

【誰も書かない安ギター物語】オレはね、コスプレコピバンで、毎度安ギターを改造して使っています。
市販されていないミュージシャンズモデルを制作するために、Photogenic等のエントリークラスのギターを改造してるのです。
過去に作ったミュージシャンズモデル。

1)K.KダウニングのHAMER-Vモデル。
本物はHAMER製の特注品で、1ハムにFRTの男らしいモデル。
これを、古いトーカイのVモデルを改造しました。
ボディーはトーカイのトレモロ付きのVモデル(購入時1万円)。
ネックはフェルナンデスの黒夢モデルの残骸。
ピックアップはダンカンJB。
ピックガードは、ミラーのアクリルを切り取って作りました。
廃品を利用してるので、総額で2万円程度に収まりました。

2)初期EVHフランケン&シャーク。
本物はディマジオ製のボディーとネックをパーツ状態で買い、E.V.H本人が組み立てたという伝説の品。
オレは、初期の白黒ストライプ、その上から赤を塗ったもの、そしてIbanezデストロイヤーを切ったシャークを再現しました。
白黒ストライプは、ビルズブラザーズと言うエントリーモデル(購入時5000円)のボディーに、同じくエントリークラスのメーカー不明のメープルネック。
ピックアップは、ダンカン59です。
赤フランケンは、MDFと言う樹脂ボディ(購入時900円)にフェンダーメキシコのメープルネックをチョイス。
ピックアップはダンカンの59。
シャークは、K.Garageと言うこれまたエントリークラスのエクスプローラー(ボルトオンネックで購入時3000円)を切って塗りました。
ピックアップは、ジャックジョーンズと言う、古いリプレース用ピックアップ(ディマジオのコピー品)にしてあります。

3)トニー・アイオミSG本物は特注品(レフティー)で、かなり年季の入った品です。
それをPhotogenicのSG(ヤフオクで5000円で購入)をベースに、海外製の廉価ピックアップ(コレも2個で5000円程度)を載せて仕上げました。
特徴的なポジションマーク等は、台所用銀テープを切って貼りました。

4)ジミー・ペイジの58年レス・ポール本物は58年のCSBモノホンヴィンテージです。
しかも、ジミー・ペイジ愛用となると、数千万円以上の値段が付くだろうことは想像に容易です。
それを、78年のヘッドの折れたトーカイのレス・ポールLS-80(購入時2000円)をベースに再現しました。
ヘッドを繋いで再生し、ピックアップは70年台のGibsonT-TOP。
基本ノーマル仕様なので、ノーマルを再現しました。

5)UFO時代のマイケルシェンカーV本物は71年のメダリオンをリフして使ってるようで、MSG時代の白黒ツートンVの塗り替え前です。
ナローボディーのVで、ネックの仕込みは深く、ジョイント部分は’75とは違いボディーからさほど出ていません。
ネックも何度も折ってるらしく、ヘッドの形はUFO時代既に原型を留めてません。
これを、80年ころのフェルナンデスのV(Gibson’75のドンズバコピーモデル、購入時35000円)で再現。
エスカッションつけるだけで、あとはノーマルで十分でした。

6)ニール・ショーンのレスター2本本物は、カスタムの方は70年台中期の3PUモデルで恐らくノーマルとおもわれる。
もう一本の方は、同じく70年代のレス・ポールデラックスにFRTを搭載し、リヤにPUをノーマルサイズのハムバッカー(恐らくダーティーフォンガース)に交換したもの。
それをMaisonと言う中国製のエントリーモデルのレスカス(購入時4500円)と、Photogenicのレスター(購入時5000円)で再現。
レスカスは3PUに改造し、ピックアップはIbanezRGの物をチョイス。
レスターは、Ibanez製のFRTを付けて、フロントにP90、リヤにIbanezのPUを仕込み、トップだけ黒くリフ。
見た目の雰囲気は抜群です。

マイケルV以外のギターは材料費(原型のギターの代金も含む)2万以内で収まっています。
エントリーモデルの中古を利用しており、楽器と言うよりもコスプレの衣装の一部みたいな扱いです。
で、たくさん作って使ってると、あることに気が付きました。
安いギターなので確かに音も安っぽいんですが、概ねその安っぽさはお客さんまで伝わってない!(笑)つか、PAの人や会場のスタッフ(つまり専門家)の方たちの感想も「エントリークラスとは思えないねぇ〜」と概ね評判良いのです。
安いギターってのは概ね中低音が響かない。
高音ばかりが鳴り響いてしまって、エフェクトなんかもギラギラしちゃうんです。
特に、フェンダー系のコピーギターはその傾向が強い。
そのギラギラ感が安さを醸し出しており、正直こんなの弾きたくない。
それを、アンプのセッティングで音をそれらしくしてしまう方法を発見しました。
STEP1:イニシャライズ

1)アンプのトーンコントロールは全部フルにする。
2)ゲインを適当なところまで上げる。
3)マスターボリュームで音量を決める。

まずこれで初期設定。
ギターの方のコントロールは全てフルにしておき、よく使う方のPUをセレクトしておきます。
ゲインは、アンプのクランチを使いたいなら、ある程度上げます。
クランチを使わないなら、太さは出るが、歪む手前までで止めておきます。
マスターボリュームは会場やPAに合わせて適度に合わせます。
この時、ノーエフェクトが前提です。
クリーンサウンドでも基本的な考え方は同じなので特に分けて書きません。

STEP2:トーン調節
1)Trebleを絞る。
2)Bassを絞る。
3)Middleを調節する。

STEP1のままだと概ねキンキンしているハズですので、Trebleを半分くらいまで下げます。
その状態で、コードなんかを弾いて、低音のブーミー加減を確認します。
高音が削れた分、低音のブーミーなのが目立ってるはずです。
特に歪ませてる場合は、ミュートで刻むと耳障りなほど低音がブンブン鳴ると思います。
そこで、それをバンドのベーシストの邪魔をしないところまで下げます。
下げ過ぎるとスカスカになるので、もう少し削りたいなと思う手前でやめてきます。
そして、Middleを『調節』するのですが、ここで注目なのはTrebleとBassは『絞る』のに、Middleは『調節』なのです。
Middleの調節でそのキャラクターが決まると言っても過言じゃないので、ここは慎重に調節します。
そのママだと恐らく安いギターだとハウリングを起こしますので、Middleを絞るわけですが、徐々に絞ってサスティンの伸び具合や音のバイト感を確認しながら、細くならないように注意して調節します。
この2STEPで概ねどんな安ギターでもそれらしく鳴らせる事が出来るでしょう。
あの、良くある「全てのトーンはセンターにしてそこから調節します。」みたいなこと書いてる初心者向けの教則本あるけど、アレダメね。w
初心者はいきなりポールリードスミスとか使わないだろ?
初心者の9割はPhotogenic等のエントリークラスを買って様子を見るはず。
なので、教則本通りに調節してもいい音は見つけられない。
トーンをセンターから調節する方法は、ある程度音を聞き分ける耳が出来てて、使ってるギターや機材がある程度のクオリティーであることが前提なんですよね。
つまり、初心者や安い機材でセオリー通りやろうとしても難しいって事なんです。
オレは初心者では無いので、安いギターでなんとかそれらしい音を作れないかと思って、試行錯誤した結果、この方法にたどり着きました。
良く世界レベルのプロギタリストの音で、「鬼の様に歪んでて、ある程度の音量もあるのにハウらない」ってのがあるじゃないですか。
アレは、歪み加減も勿論関係有りますが、それ以上にトーンの調節がモノ言ってます。
ゲイン上げてハウリング起こしてるのに、さほど歪んでる気がしないとか言う人は、歪み成分をよく聴かせるトーンセッティングにすれば、それほどゲイン上げなくても歪んでるように聞かせることが出来ます。
あと、オーバードライブやディストーションペダルで歪ませたい人は、ペダルの設定も必要ですが、まずクリーンで上記2STEPセッティングをします。
その上で、ペダルはセオリー通りオールセンター(レベルは0)から調節を始めます。
ゲインとトーンがセンターの状態で、ON、OFF時の音量差があまり出ない所にレベルを合わせます。
※意識的にONでレベルが上がる様にしたい場合はそのようにレベルを合わせます。
次に、ゲインを調節してひずみ加減を合わせて、最後にトーンで抜けや重さを調節します。
概ね、トーンを上げてゆくとLowが無くなってジャリジャリになりますし、絞れば引っ込みます。
なので、Lowがある程度残る所で決めるのが美味しいでしょう。
BOSSMD-2のような多バンドのイコライザーがツイてるタイプは、バンド別に調節できるのでより細かいセッティングも可能です。
最後に空間系のペダルセッティングをします。
コーラスやエコー等ですね。
クリーンではコーラス等のモジュレーション系は深めにかかります。(効果が目立ちます。)
逆にエコー等の減衰系は効果が目立ちません。
クランチではコーラスは目立ちませんが、フェイザーやフランジャーは目立ちます。
エコーはリリースがハッキリ出てくるので、最後の方までしっかり聞こえます。
この様にクリーンとクランチでは同じパラメーターでもエフェクト具合が変わってくるので、音をよく聞いて調節します。
この方法は勿論プロ仕様の機材でも通用しますので、トーンキャラクターに悩みを持ってる人はお試しあれ。
(笑)