北国ギター!ワークショップ(4)

KIYA-HENマルチエフェクターを切るっ!w(その1)最近、小林信一氏監修のディストーション【DOUBLEDRAGON】を試奏してきて、良い感じになってまして、ふと、自分の足元を見てみると、いわゆる「ボスコン」が並んでました。
まぁ、ちょっと昔の高校生みたいだなと苦笑いするわけです。w
皆さんはどんなエフェクターを使ってるんでしょうか?やはり、マルチエフェクターですかね?つーことで、今回マルチエフェクターをどうやって使うかって話をしようかと。w
オレも、色々試しました。
それこそBOSSのGT、MEに始まって、VOX、LINE6、DigiTech、ZOOM、BEHRINGER等など…。
で、結論から先に言えば「プリセットの音は使えない。」です。
数年前に、元桑田バンドのギタリスト、河内淳一(JUN-BO)さんとご一緒する機会がありまして。
その時に彼が持ってきたのは、DigiTechのマルチ1枚。w
もう1「台」じゃなくて、1「枚」って表現がぴったりなほど、板キレな感じでした。
その時に、そのJUN-BOさんから教わった、マルチエフェクターの使い方をチラリとご紹介しようかと。
JUN-BOさんも、「プリセットの音は使えない。」とハッキリ仰ってました。
そこで、彼の助言にオレの実験を踏まえた一つの方法論を展開しようかと。w
まず適当にプリセットの音を選択して、ヘッドホンで聞いてみます。
GTやLINE6辺りだと、ヘッドホンで十分いい音がしてるように感じます。
MEやVOXでも選ぶプリセットによって十分使えそうです。
で、それをそのままアンプへ繋いでみます。
すると、なんとまぁ残念な音しかしない。www
まず使えないのは「歪み系エフェクト」。
プリセットの音は、安物マルチだと中域がごっそり削られてて、痩せまくりだし、高いやつだと逆に、中域太り過ぎで、モコモコ。
もう「どうしろってよっ!」と、蹴り飛ばしたくなるような状態なわけです。
この歪の音は、ものすごくチープで痩せまくるか、太すぎて使えないかどっちかです。
更に、最近のマルチはシミュレーター要素もあって、アンプのモデリングやスピーカーキャビネットのモデリングまで搭載し、無理に歪ませなくても、モデリングだけでクランチサウンドくらいは普通にできてしまいます。
でも、やはり痩せまくるかデブすぎるかどっちかなんですね。
で、一大決心をします。
「歪は外部エフェクトに任せる。www」
です。
オレは、BOSSのMD-2(メガディストーション)をつかって歪を作ってます。
マルチ本体は空間系処理だけをさせる。
もし、マルチの方で外部ループの端子があるならそこに接続して、マルチ本体のスイッチでMD-2もコントロール出来るようなシステムにします。
ここからがセッティング。
機材は以下の通り。
ギター:MDFと言う合成樹脂素材でできたボディーを元にでっち上げた、自作VHモデル。
マルチ:3000円で買った半分壊れてたBOSS-GT5。
(もちろん修理して使う)ディストーション:市販のコンパクトで、一番コストパフォーマンスが高いとおもわれる、BOSSMD-2。
アンプ:その昔サーベルタイガー木下昭仁氏から譲り受けた、Marshall1959SUPERLEAD100。
です。
ちなみに、GT5は今完動品が中古で1万円程度で買えます。
シミュレーター機能がやはり2世代前の仕様なので、ほとんど役に立たないと思って間違いない。
ある程度使いたい人は、GT6以降のCOMS仕様になったものを買った方がいいでしょうね。
なので、シミュレーターは使わずに、マルチは空間エフェクトと割り切ることで、古いマルチでも現役で使えます。
歪はボスコンを外部ループに繋いで使います。
これで歪成分にアナログ成分を混入でき、前述の音やせや中域の不要な太り等の安物デジタルエフェクト特有の症状を緩和することができます。
※オレは正直マルチ自体が安価エフェクターの領域なので、GT10でもちょっと躊躇する程音が安物なのは当たり前だと思ってる。
先に音の方向性を決めます。
今回は、ヴァン・ヘイレンのコピーバンドをやるということで、基本クリーンは使わない。
必要なのは、80年頃のヴァン・ヘイレンの音。
クランチよりも歪んでるが、言うほどクリーミーでもなく、かと言ってファズっぽくもない。
80年台ハードロックの基本的な音です。
ギミックとして、フェイザーの音が必要。
具体的には、

1:基本的な音はマルチの空間系だけで処理。
2:1959の音はクリーンなので、歪はMD-2を使う。
3:MD-2は、マルチの外部ループか、インラインで接続。
4:フェイザーはマルチのパッチに仕込む。
5:トーンはマルチのイコライジングは使わず、アンプで調節。

こうすることで、マルチは空間系の処理と、ギミックのパッチだけを使うことになり、空間処理とギミックをそれぞれパッチに記憶しておくことで、瞬時に切り替えれることになります。
1【自室での処理】マルチの良い所は、とりあえずヘッドフォンで音作りが出来るところです。
なので、まず自室で基本になる空間エフェクトと、エフェクトON/OFFのバランスを取ってしまいます。
定石通り、まず全部OFF状態から始めます。
GT5だと、バイパス状態ですね。
この状態がクリーンサウンドの出力状態です。
聞こえてる音がほぼそのまま、アンプに入ると思って間違いないでしょう。
足りない帯域はスタジオでアンプに繋いで、アンプのイコライジングで調節して行きますので、まだ気にしない。
この時に下手にアンプシュミレーターをONにして音を作ってしまうと、後でスタジオ入ってから泣きを見ます。
次に、マルチをONにしますが、設定エフェクトはループを含めて全部OFF状態。
これはオールバイパスではなく、設定されたプリセットのエフェクトをOFFにして、マルチ自体はONにします。
この状態で、マルチの出力が、オールバイパス時とおなじになるように、トータルの入出力ゲインを調節します。
ここから、マルチのパッチの設定を始めます。
標準的なエフェクトは、コーラス・ディレイ・リバーブってとこでしょうか。
必要に応じて、トーンブースターや、イコライザーも噛ませることがあるかもしれませんが、ここではやりません。
セッティングの順番は、空間系が先です。
空間系だけなら、自室でヘッドフォンである程度まで設定できます。
コーラスのきかせ具合、ディレイの深さ、リバーブの深さなどをこまめに調節します。
決まれば、一旦保存。
ここまでは自室で出来る範囲です。
その先は、スタジオへ持ち込んで行いますが、ここまでできていれば、スタジオでもすぐに当たりが出せると思います。
余談ですが、オレは基本パッチを3タイプ作りそれをアレンジすることでバリエーションを増やす手法を取ってます。
3タイプは基本的に同じなんですが、ディレイとリバーブの深さを3段階に変えて保存しています。
一番浅いのが、細かいバッキング用。
(BK1)次に深いのは、大きめなバッキング用。
(BK2)一番深いのは、ソロ用として保存しておきます。
(SOLO)今回はフェイザーを使うことが予めわかっているので、BK2に、フェイザーを加えたパッチも作っておきます。
空間系3大エフェクト(コーラス・ディレイ・リバーブ)以外のイコライザーやトーンブースターは、基本使わない予定ですが、状況に応じて個別にON/OFF出来るように設定はしておきます。
もちろん、ループに突っ込んであるMD-2も、ループスイッチでON/OFF出来るようにして、MD-2のスイッチは常時ONで使うようにしておきます。
こうすることで、外部エフェクトもマルチの一部として使えますから、足で踏むのはマルチだけと言うシンプルな状態に出来ます。
外部ループの無いマルチを使ってる人は、歪エフェクトはマルチの手前に繋ぐだけで、設定手順は同じです。
ただし、足で踏むのはマルチと外部両方になってしまいますが…。
次回、2【スタジオでの処理】に続きます。